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事業仕分けが地方議員無用論を加速する・・・か?

みんす党の迷走により、すっかり影が薄くなってしまった国の事業仕分けだけど、地方自治体による事業仕分けは地味に継続されています。

兵庫県尼崎市でも、この間の定例会見で、稲村和美市長が来年度から3年間にわたって公開事業棚卸しを実施すると発表した。

内容としては、毎年度決算ごとに、市内部で作成した事務事業評価シートを基に、職員が所管事業について点検・評価する。その後、学識経験者や公募で選ばれた市民による事務事業点検委員会が対象事業を選定。毎年度約30事業について、公開でその後の事業の方向性に関する結論を出すという。もちろん検討結果は来年度の予算に反映させるとのこと。

この尼崎の事業仕分けでも、前回紹介した安城市の例と同じく市民が対象事業の選定に深くかかわることになる。このように、地方自治体の事業仕分けの特徴は、仕分け作業がネットで公開されるという以上に、対象事業の選定から実際の仕分け作業まで、市民参加の傾向が非常に強いということだ。(市民仕分け人制を採用している自治体としては、前紹介した門真市、白井市、藤沢市など。千葉市も市民による発言権あり)。

そこで思うんだけど、この状況って地方議員の人たちはどう思ってるんだろうか。

首長と議会議員を住民が直接投票で選び、お互いに活動をチェックしあう。これが日本の自治体が採用する二元代表制だ。本来であれば、首長が組んだ予算に対してチェックを行うのは議会のはずだ。

しかし、最近の減税日本や大阪維新の会などの躍進ぶりを見れば、この本来の二元代表制におけるチェック機能が信頼されていないことは明らかだ。最近の地方における事業仕分け採用の流れは、議会には任せていられないという地方議会に対する不信の表れだと僕は思う。しかも、その事業仕分けには市民が直接参加しているのだ。

そこで僕が地方議員の人たちに問いたいのは、あなたは「政策の専門家」ですか?それとも「政策の素人」ですか?ということ。

別にどっちが良いとか悪いとかは言ってない。政策の専門家として執行機関である役所を広い視点でチェックするのも正しいし、あえて政策の素人集団として、多くの団体の要望を聞きまわって市民目線の活動をするのも正しいと思う。

でも、もしあなたが政策のプロと自認する議員さんなのであれば、あなたのそのプロ意識は全然役立っていない可能性がありますよ。だって、あなたが本当に政策のプロなんであれば、そもそも事業仕分けなんぞしなくても議会のチェックで充分なはずだから。(ていうか、そもそも政策のプロなのであれば、朝日新聞の全国調査で、「2007年以降の4年間で、議員提案の政策条例が一つも成立していない議会は91%である」というような結果になるのはなぜでしょう・・・)

逆に、あなたが素人であると自認している議員さんなのであれば、なぜ最近の事業仕分けの中で、市民参加を推進する自治体が続々と出てくるのでしょう?あなたの基盤であるその素人性は全く評価されていないということではないですか?

・・・

え?議員の政策能力が上がらないのは、役所の議会事務局の機能が弱いからだって?うーん。議会不信も役所のせいですか。いやーでもそう言う主張する議員さんは多いかもなあ(苦笑)。

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安城市の事業仕分けが面白い件

いやー全然見逃していました。

愛知県・安城市の事業仕分けがとてもユニークです。今までも仕分け人に市民が参加するという方式はチラホラありましたが、仕分け対象までも市民に選んでもらうとは。

仕分けの対象、市民が投票 愛知・安城市、HPなどで  asahi.com (2011年6月4日)

 愛知県安城市は8月に実施する事業仕分けの対象事業を市民投票で選ぶため、今月17日まで投票を呼び掛けている。市によると、仕分けの対象事業を市民の投票で決めるのは全国でも珍しい試みという。

 同市は約800ある市の事務事業の調書を作成。事業の継続性や予算規模などによる選定基準に従い、市民や外部の識者などで組織する「事業仕分け委員会」が5月下旬、129事業に絞り込んだ。

 これらの事業について、同市は事業規模などをまとめた資料を市のホームページ(HP)で公開。129事業の中から、事業仕分けの必要性があるものを1人あたり5事業まで投票できる仕組みだ。

 投票場所は、市役所経営管理課や市政情報コーナー、各地区公民館。資格は市内在住、在勤、在学が対象。氏名などを記入する必要はあるが、証明書などは不要。また、市のHPからも投票ができる。この場合は投票用のページから住所と氏名、事業番号を入力して送信する。


国の事業仕分けの時に顕著でしたが、そもそも仕分け対象って誰が選んでるの?実際はウラで財務省が糸を引いているんじゃないの?との疑念の声を上げる人が結構いました。

確かにこの手のコストカットの検討においては、そもそも検討の俎上に乗せるところ自体に既得権益からの圧力がかかりやすいと思われるので、今回の安城市の市民投票というやり方は、この問題に対して一定の解決策を与えるものだと思う。

とはいえ問題もないわけではない。

一番問題になりそうなのは投票方法だ。市役所や公民館に投票箱を設置し、市民は氏名と住所を記載して最大5個の事業を選んで投票する。市民であることの証明書は求めていないので、もちろん投票者が市民かどうかの確定は困難。しかも、投票はHPでも受け付けており、投票を行いたい人は愛知県の電子申請システムを経由して仕分け対象事業に投票する仕組みだそうだ。この方式だとIDとパスワードによる本人認証は行われるが、厳密に市民であることを確認することは困難。しかもIDは取り放題だし。

ということで、安城市の事業仕分けについては、形式的には市民が選んでいることになってるが、実質的に市民が選んでいるかどうかの確認はできない。ひょっとしたら既得権益層が複数アカウントを作って、自分たちにとって無害な事業ばかりに投票してたってわからないわけだ。

ただ、この問題点については、僕としてはまあ全国でも初めてに近い試みだし、そんなに目くじら立てなくてもやってみたらいいんじゃないのと思う。将来共通番号(マイナンバーって言うんだっけ?)ができれば、その番号を使った電子投票システムなんかもできるだろうから(ほんとか?)、それまではこういった試行錯誤をどんどんやればいいと思う。ただ、今の段階でネット投票は危険かな~。複アカ造られたらやりたい放題だろうし・・。

他にももう一点問題がある。

そもそも事業仕分け自体は非常に難しい作業のはずだ。単なる効率性や営利性では計れない公益という特殊な視点も考えながら、短時間で仕分けしてかなければならない。こんな難しい作業なのに、対象を市民に選ばせるなんて本当に可能なの?という疑問だ。

これについては、確かに衆愚政治的な方向に向いていく懸念はないこともない。でも、「地方自治は民主主義の学校」というくらいだから、地方政治ぐらいは徹底的に市民が参加して、失敗したり成功したりすればいいと思う。失敗することで自分のアクションを振り返り次のアクションの質が上がる。そういうもんだと思うしね。

まあ、結論として僕はこの安城市の方法をすごく気に入ったのでした。

ちなみに対象事業は投票による上位10事業と、事業仕分け委員会が18事業を選考する。実際の事業仕分けは8月20、21日に実施されるそうです。

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(雑感)地方自治情報センターの仕分け結果

11月15日実施の本人確認情報処理事業の仕分け結果について僕なりのメモと感想。

今回の仕分けは、形式的には「本人確認情報処理事業」が対象になってるけど、実質的な論点は、本事業の実施主体である「地方自治情報センター」のあり方そのものである。

前提知識

地方自治情報センター(LASDEC)とは・・・

1.地方自治情報センターは、地方公共団体におけるコンピュータの有効かつ適切な利用の促進を図るため、地方公共団体の総意により、今から40年前に設立された団体である。

2.平成11年11月からは、住民基本台帳法第30条の10第1項の規定により自治大臣(当時)が指定情報処理機関に指定し、47都道府県知事の委任を受けて住民基本台帳ネットワークシステムの本人確認情報の提供などの事務を行っている。

問題の所在

上記のとおり、LASDECは、地方公共団体の総意で設立された機関でありながら、総務大臣の指定を受けて住基ネットの事務を行っている団体であるため、行政上の責任の所在がイマイチ不明確だ(地方?総務省?)。

こんな位置づけの組織に対して、本当に地方公共団体のガバナンスが効いているのか?ということが今回のメイン論点になる。

仕分け人の指摘

1.まず問題とされたのは天下り(LASDECでは、役員4人中3人が中央省庁からの天下り)。

総務省のOBがトップとして天下ってくる中で、本当に都道府県は言いたいことがいえるのか?

役員報酬が1800万というのは高すぎるのではないのか?

などの質問・指摘が仕分け人からなされる。

2.次に、コスト引き下げのインセンティブがどの程度働いているのかという点が問題とされた。

本事業のシステム更新が随契でなされている理由、今後のシステム更新の予定などが仕分け人から質問されていた。

3.さらに、指定制度そのものの見直しの可能性にも言及された。

具体的には、そもそも住基ネットの業務をLASDEC以外に指定することは可能なのかが議論された。

というのも、通常コストダウンのインセンティブは自由競争原理の元で働くものと考えられるが、総務大臣の指定がLASDEC以外にあり得ないのであれば、競争は発生せず、そのようなインセンティブは働かないからだ。

この点については、指定先をLASDEC以外に変更することについては、扱うデータのシビアさからいって想定されていないとのこと。ただ、LASDECが破綻したり、LASDECに違背行為が存在する場合に限り、指定取消ができるとの規定は存在するようだ。

このなかで、地味だけど侮れない問題点として、住基ネットシステムの著作権の帰属先の問題が挙げられていた。

現在、住基ネットシステムの著作権はLASDECに帰属しているが、仮にLASDEC以外の団体が指定を受けた場合、その著作権がちゃんと新団体へ譲渡されるような規定がないのであれば、スムーズな事業継続は望めないことになる。

この点についても一応規定は存在しているとのことだった。

雑感

役員報酬のくだりはあまりに不毛な議論だった。

「理事長の年収と個人情報の安全性との因果関係は?」

ていうか、こんなことを立証できる人間はどこにもいません(苦笑)。

コスト削減のインセンティブうんぬんに関しても、随契は良くないよね~ということで、H25に予定している全面的に見直しの際には、競争入札にしようね~という至極当たり前の議論しかなく(苦笑)。

また、指定制度そのものの見直しについては、結局いろいろと議論をしていた割には、最終的な結論として、指定制度の見直しが必要と考えた仕分け人はたったの3人(10人中)。さっきの議論ではどこをどう聞いても指定制度の見直しが必要なように聞こえたのに、はてさて聞いている俺の耳がおかしいのか?と疑う結論(苦笑)。

結局、住基ネットの利用状況とか、総務省の丸投げ体質とか色々と本質的なところの議論は全くなされず、LASDECの天下りを無責任な仕分け人達が気持ち良さそうに叩いていただけという、いかにも民主党的な仕上がり。

う~む。


(事業仕分け)地方自治情報センターの仕分け結果

15日は注目の仕分けが行われました。

A-8: 本人確認情報処理事業((財)地方自治情報センター)

まずは結論だけメモしておきます。
ヒマが出来たら感想をアップしたいと思います。

各仕分け人の判定

事業の廃止:1名
見直し:10名

見直しとした10名の見直し内容:
 官庁OB再就職の自粛:10名
 役員報酬の見直し:10名
 調達の改善:9名
 指定制度を含む制度の見直し:3名

結論
以下の見直しを行う
・官庁OBの再就職の自粛
・役員報酬の見直し
・調達の改善

廃止に○をつけた仕分け人がいるが、システムそのものがいらないというわけではなく
この財団法人のやりかたでいいのか?ということを問題視していた。

ということで、そもそもLASDECが廃止されたり、本人確認情報処理事業がなくなる
ということはなさそうなのでLASDEC職員さんはご安心を。

ちなみにLASDECなんかよりもっとヤバイのはAPPLICだと思う。
次はAPPLICを仕分けてくれー。

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これからの事業仕分けについてツラツラと

民主党で唯一(?)評価されていた事業仕分けだけど、最近は風当たりがきつい。

【事業仕分け】官僚への責任転嫁限界、公約16兆円「幻」に、問われる政治主導 (SankeiBiz 10月30日)

行政刷新会議関係者は「民主党政権となって1年がたった。無駄な予算要求があるのは役人の責任もあるが政治家も悪い」と官僚に責任転嫁を図ろうとする仕分け人の姿を嘆く。

蓮舫氏が「ゾンビ」の一例として挙げた職業情報総合データベースの運営費。
厚生労働省は平成23年度予算概算で2900万円を要求しているが、政務三役の決裁なしで概算要求が決定されることはない。説明責任は大臣を筆頭とする政務三役にあるはずだ。


いやー、この記事は説得力あるよなあ。産経らしからぬ?記事ですな。

ところで事業仕分けについては、その法的位置づけが曖昧だと批判する人が多い。

例えば、「超党派の議員で仕分けできるように事業仕分け法を整備し、国会の議決を得るようにしろ」と言う人が結構いるけど、それってどうなの?

僕はこれについてはあんまりピンとこない。

だって、国会の議決とか言い出すとそれこそめっちゃコストがかかるし、そもそも国会の予算委員会やら決算委員会やら会計監査院とかとの住み分けはどう考えてるんだろう?

僕はずっと事業仕分けは高く評価しているんだけど、それはマニフェストの財源捻出手段としてではなく、インターネットによる完全生中継で国の予算編成の考えを公開してくれたからだ。

しかも、法的根拠をちょっと曖昧な感じにして、ややこしい法律論にはまり込むことなく、世論の支持をバックに(ほぼ)官僚に言うことを聞かせることが出来たという点もなかなか上手いなと思った。

とはいえ、これからはそうはいかない。曖昧でも許されたのは世論が事業仕分けを圧倒的に支持していたからだ。単なるパフォーマンスにとどまらない新しい仕分けの仕組みを考え直す必要がある。

まあ、本来は財務省の主計局から予算編成権を引っぺがして国家戦略局に移してしまい、国家戦略局による予算編成の過程をネット中継するべきなんだろうけどね(言うは易しだけど)。

国家戦略局の偉い人が各省庁の人間を呼びつけて事業の目的と効果を説明させる。両議院が参加する諮問委員会のようなものを設けてもいいかも。

今更言ってもしょうがないけど、なんで菅さんは国家戦略室を骨抜きにしちゃうのかねぇ。

宰相不幸社会。これマジで笑えなくなってきた。。

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